
私はこれまで11年間美容師をやってきて、平均客単価が1万円を越えるそれなりの高級サロンから、その半分以下の激安サロンまで幅広く勤めてきた。
その経験から感じた事なのだが
安い美容院ほど客層が悪く、クレーマーが多い。
私が過去に働いていた新宿区の某安売りチェーン店では毎日のようにクレームが多発していたし、本当にタチの悪いお客様もたくさんいた。
一体なぜ、激安サロンほど客層が悪くなる傾向にあるのか?
これまで約数万人のお客様を対応してきた現役美容師の私がそこについて独自に分析したデータを基に解説していきたいと思います。
激安サロンのお客様の思考とは?
私は本当に様々なタチの悪いお客様を見てきた。
理不尽に怒鳴り散らす人、返金詐欺師、オラオラ系の輩、不良外国人、施術代金払い逃げ、犯罪者…
ここまで来ると、もはやお客様とは言えないレベルの本当にビックリするような人達ばかりだったが
そんなヤバイお客様には以下のような3つの共通点があるのだ。
なんでも安けりゃ良いという考えを持っている

激安美容院のお客様というのは基本的に行きつけの美容院なんて決めていない事が多い。来店した動機なんて特に無い。
ホットペッパーなどを見て、適当に価格が安いサロンを探して美容院を選んでいる。
とりあえず安ければ何でも良いのだ。
そうなると、実際どうゆう客が来店してくるかというと
もちろん施術に対して大したこだわりがなく、【カットならとりあえず切ってくれればいい】【カラーならとりあえずムラなく染めてくれればいい】というように施術する美容師側にとって楽なお客様も多いのだが
一方では
【とにかく安く良質なサービスをしてくれ】と強情な考え方を持っているせいか
人当たりはキツくて態度も悪く、ワガママな人も極めて多い。
こうゆう人達の特徴を具体的に言うと
- めっちゃ遅れて来店してきたのにも関わらず”遅れてすみません”など人として最低限の謝罪も無い。
- 色々な美容室を渡り歩き、行く先々で文句を付けているので当然こちらへ来た時も前回行った美容室の愚痴から始まる
- カウンセリング中も美容師側の意見に耳を傾けずに終始ふてくされている
大体こんなところだ。
とにかく【美容院なんかに大金をかけてられない。気に入らなければ文句を言えばいい。そして無料で直してもらうなり、めちゃくちゃゴネて返金してもらえばいい】という考えを持っているため、
人としての性格も当然の事ながら悪い。
これがとりあえず安いところじゃなきゃ行きたくないというタチの悪い客の考え方だ。
値段相応という言葉を知らない

タチが悪い客というのは安い値段に全く見合っていない上質なサービスを求めている事が多い。
安売り店とは基本的に薄利多売のビジネスだ。
できる限りたくさんの客数をこなして回転率と生産性を上げて収益を生み出すのが鉄則。
売り上げのためなら店内がキャパオーバーになっても無理矢理予約を詰め込んで施術中のお客様を長時間待たせたり雑に手早く仕上げたりする事も当然出てくるだろう。
良識ある人ならそんな事はなんとなく想像が付くので、雑に扱われたくないから激安店は避ける。
それなりの金額を払ってでもマンツーマン施術で丁寧にカウンセリングして接客してもらえるところに行くだろう。
むしろ美容院でその高い金額を払って施術を受けている事自体に肯定感を得ている。なので変にクレームを付けたり文句を言う人は少ない。
しかし、タチの悪いお客様というのはその安い金額の中でもワガママを貫き通し上質なサービスを求める。
ちょっとでも気に入らない事があれば容赦無くクレームを付けるのだ。
【安い・早い・美味い】などを売りにしている牛丼屋で一流ホテルのような高品質なおもてなしを求めているのと同じで
とにかく値段相応という言葉を知らない。
とにかくケチ

低価格ばかりを求めて安いサロンを探して回る人は
言うまでもなくドケチだ。
価値観の違いというのもあるかもしれないが、容姿を綺麗に整えるために行く美容院を【安けりゃいい】とか【そんな事に金をかけてられない】と考えて極力安い店で済ませる。
それでなおかつケチな人ほど前述したような値段相応という言葉を知らないので、少しでも気に入らなければすぐに文句を付けてくる。
ドケチは基本的にお客様としての質が悪い。
これは美容院に限らず飲食業やアパレル業など接客に関する仕事なら何でもそうだろう。
大手チェーンのファミレスに行くと時々昼間から暇を持て余している輩が数人で何時間もドリンクバーを使ってたむろしている光景を見かけるが、高級イタリアンやフレンチなどではそんな金の無い輩が入ってくる事はまずあり得ない。来る人は皆、経済力があって品のある人達ばかりなはずだ。
服飾業だって同じだと思う。全国のデパートに入っているファミリー向けの大手衣料品ブランドも低価格で高品質を謳っているばかりにきっとタチの悪いクレーマーだってしょっちゅう来るだろうが、原宿や表参道に立ち並ぶハイブランドのショップなんかは満足に買い物しようと思ったらそれなりの収入が無ければ難しい。心も財布の中身も裕福な人が多いはずだ。
それゆえに美容院も
とにかく安い美容院ばかり探し回っている人は財布の中身だけでなく心の余裕も無い。
お金に余裕があって行きつけの美容院もそれなりにこだわりたい人は必然的に人間性も高いという事になる。
まとめ
なぜ激安美容院は客層が悪いのか?
- 安さだけを基準に美容院を選んでいる上に良質なサービスをして欲しいと考えているため、人当たりはキツくて態度も悪くワガママである。
- 牛丼屋で上質なサービスを求めている勘違いな人と同じで値段相応をわかっていない。
- とにかくケチであるため、財布の中身も心にも余裕が無く荒んでいる。
いかがでしたか?
私も今回お話ししたような質の悪いお客様は何度も担当した事があるが、
正直こうゆうお客様は時間をかけて丁寧に接したところでリピートはまず望めない。真摯に向き合えば向き合う程疲労してしまうのはこっちだ。
なのでタチの悪いお客様が来店された時の対応法として一番適切なのは
できる限りさっさと仕上げて帰してしまうべきだ。
それが最良の手段だろう。