
美容師がお客様に【LINEを教えてください】と頼む事はモラルに反する行為であり非難の対象になりかねないが
お客様の方から美容師にLINEを聞くという行為に関しては
別にありだと思う。
美容師の連絡先を知りたい理由としては
- 今の店を辞めてしまうそうなので次の店が決まったらまたそこで髪の毛をやってほしいので教えてもらいたい。
- 電話やネットから予約が取りづらいので直接LINEでお願いした方が早いと思った。
- 異性としてその美容師が気になる。好き。
大体こんなところだろう。
ただ、聞く事自体は全然いいと思うが
教えてくれるかどうかは別だ。
なぜなら
美容師がお客様に個人情報を教えることはリスクが付きまとうからである。
今日はそこについて現役美容師の私が詳しく解説していきましょう。
美容師がLINEなどの個人情報を教えかねる3つの理由
罰則があるため。

美容師は入社と同時に【会社の顧客と連絡先を交換してはいけない】という誓約書を書かされている事が多い。
これはなぜかと言うと、経営者にとっては従業員が顧客の連絡先を個人で保管しておく事は何のメリットも無く、デメリットしかないからだ。
そのデメリットというのは、やはり
これまで会社が多額の広告宣伝費を払って集客した顧客をその美容師が独立した際に丸ごと引き抜かれる可能性が高いからである。
もしもこの掟に反する事を行った場合、損害賠償の請求をされる旨を記した誓約書にサインをさせられているのだ。
実際に裁判になったとして、この損害請求が実現するかどうかはまた別の話だが…
しかしこのように書面上で警告をされる事で、美容師も会社と面倒な揉め事は避けたいと思うのが一般的な心理だろう。
指名客を獲得したのは間違いなくその美容師だが、顧客はあくまで会社の顧客であり会社の資産。
美容院の集客は現在ほとんどがホットペッパービューティーからの流入だが、月々の広告料は半端なく高い。
これまで大金をつぎ込んで集客してきた顧客を引き抜かれるのは経営者としても許せないのだろう。
失客しかねないため。

お客様の方から美容師に連絡先を教えてほしいと言ってくるのはその美容師を心から信用している証拠とも考える事ができる。
しかし、もし実際に連絡先を交換したとしたら、どうだろうか?
そのお客様が美容師を異性として好きになってしまい連絡先の交換を求め、実際に直接LINEでやり取りするようになり次第にプライベートで会って遊んだりするようになって、めでたくお付き合いする事になったとする。
でも、そこから破局してしまったとしたら?
間違いなく失客するだろう。別れてもそのまま何事も無かったかのようにいつも通りその美容師の元に足を運ぶなんて事は絶対にあり得ない。
じゃあ恋愛目的以外で予約を取る関係上、連絡先を聞かれた場合は教えても大丈夫かと言ったら
これも何とも言えない。
人間の心理的に、美容師と個人で連絡を取るようになってしまった以上
お客様は【その美容師の元にずっと通い続けなければならない、他所の美容院に行ってはいけない】という負い目を感じてしまう恐れがあるため
何かあった時には結果的に自分の所へ来づらくなってしまうのではないかと考え、個人の連絡先を教えるのをためらう場合もある。頭の良い美容師ならきっとそこまで計算に入れるだろう。
何のトラブルに繋がるかわからない

いくら美容師とお客様の間で信頼関係が出来上がっているように思えたとしても、所詮は人と人だ。プライベートで関わるようになってしまうと後でどんなトラブルが発生するかわからない。
例えば、経営者から美容師とお客様の間で個人の連絡先を交換する事を堅く禁じられていたとして、その2人が内密にやり取りをしていたとする。
それが何かのきっかけでバレてしまったとしたら?
お客様はともかく、その美容師は間違いなく社内での信用を失う事になるだろう。
他にも女性美容師の場合だと、男性客とプライベートでの連絡のやり取りを行なってしまうと何かがきっかけでストーカーなどの犯罪被害に遭う可能性もゼロではない。
とにかく何かしらのトラブルが発生する可能性がある事を考えると無闇に個人情報を教える事は避けた方がいいのだ。
まとめ
美容師がLINEなどの個人情報を教えづらい理由とは?
- その美容院の経営者から顧客と個人間で連絡先を交換してはいけないという誓約書を書かされている事が多いため。
- 連絡先を交換する事がどんな理由であろうとその先には少なからず失客する可能性がある。
- 信頼関係が出来上がっているように思えても、あくまで人と人である。プライベートで関わる事で女性美容師は特に犯罪被害に遭う可能性もゼロではない。
上記のようなリスクが懸念される。
いかがでしたか?
美容師がお客様に個人情報を教えるという事は色々なケースを想定すると、多少なりとリスクがあるのです。
今回のお話しはここまでです。最後までお読み頂きありがとうございました!
またお会いしましょう!それでは☆